マンション・アパートでDJするなら|近所迷惑にならない音量・防音対策

DJ入門!!

「DJコントローラーを買ったけど、マンションで音を出したら近所迷惑にならないかな……」

そんな不安を感じたことはありませんか?

私自身も、自宅でDJやラジオ録音をするうえで、
近隣ではなく家族への音や振動はずっと気になっていました。
段ボールで囲った防音材を使って、深夜に収録していたこともあります(笑)。

そこで今回、マンション・アパートでDJをする場合にどんなことに気をつければいいのか、
改めて色々調べてみました。

調べてみると、音漏れと振動は別の問題だったり、
吸音材を貼れば防音できるわけではなかったりと、
私自身、知らなかったことがいくつもありました。

結論からお伝えすると、
マンション・アパートでも工夫次第でDJは十分楽しめそうです。
ただし、「防音グッズを買えば一発解決」というような単純な話ではありませんでした。

この記事では、「音」と「振動」の違いという基本の考え方から、お金をかけずに今日からできる対策、建物構造による違い、スピーカーの必要性、そして防音グッズを検討する場合の考え方まで、今回調べて分かったことを順番に整理していきます。
為になるね~

  1. まず知っておきたい「音」と「振動」の違い
    1. スピーカーから直接聞こえる「音漏れ」とは
    2. 床や壁を伝わる「振動」とは
    3. 「吸音材を壁に貼れば音漏れが防げる」は誤解?
  2. DJの音量、何dBまでなら大丈夫?
    1. 環境省が示す生活騒音の目安
    2. なぜ「〇dBなら絶対安全」とは言えないのか
  3. 今日から実践!お金をかけない対策の順番
    1. ①ヘッドホンで練習する
    2. ②練習する時間帯を考える
    3. ③スピーカーの音量とEQの低音を見直す
    4. ④スピーカーの置き場所を変える
  4. 建物のタイプで対策は変わる?
    1. 木造・軽量鉄骨アパートの場合
    2. 鉄骨・RCマンションの場合
    3. 戸建ての場合
    4. 「RCだから安心」と言えない理由
  5. DJを始めるのにスピーカーは必要?
    1. 一人で練習するだけなら
    2. 家族に少し聞いてもらいたいなら
    3. 友人を呼んで練習・パーティーをするなら
    4. 将来イベント・現場でのプレイを考えているなら
  6. 悩み別に考える、防音グッズという選択肢
    1. ①振動が気になる場合:防振マット・インシュレーター
    2. ②窓からの音漏れが気になる場合:防音カーテン
    3. ③部屋の響きが気になる場合:吸音パネル・吸音材
    4. ④本格的に音を出したい場合:簡易防音室・防音ブース
  7. トラブルになる前に確認しておきたいこと
    1. マンション・アパートの管理規約を確認する
    2. 隣室・上下階との位置関係を意識する
    3. 苦情が来る前にできる配慮
  8. まとめ
  9. 参考にした情報源

まず知っておきたい「音」と「振動」の違い

対策を調べていく中で、まず理解しておくとその後の話が分かりやすくなると感じたのが、この「音」と「振動」の違いでした。

スピーカーから直接聞こえる「音漏れ」とは

スピーカーが空気を振動させることで生まれる音が、壁のすき間や窓、ドアなどを通って外に伝わっていくものです。防音の専門会社の説明では、これを「空気音」と呼ぶそうです。音量そのものを下げたり、隙間をふさいだりすることで軽減できるとされています。

床や壁を伝わる「振動」とは

一方で、スピーカーを床に直接置いている場合、スピーカーの振動が床そのものに伝わり、床や壁を通じて別の部屋で「音」として聞こえてしまうことがあるそうです。専門会社ではこれを「固体音」と呼びます。

特に、DJでよく使われるダンスミュージックは低音(重低音)が強く出る傾向があり、防音の専門サイトでは、125Hz以下のような低い音は、空気を伝わる音というより、固体音(振動)として考えたほうが実態に近いと説明されています。つまり、「音量メーターの数字はそこまで大きくないのに、なぜか下の階から苦情が来る」ということが起こり得るのは、この振動が原因になっているケースがある、ということのようです。正直、これは今回調べてみて初めて知りました。

「吸音材を壁に貼れば音漏れが防げる」は誤解?

DJを始めたばかりだと、「とりあえず壁に吸音材を貼っておけば安心」と考えてしまいがちですが、調べてみるとこれは半分正解で半分誤解のようでした。正直、この違いは僕自身も今回調べるまであまり意識していませんでした。

防音の専門会社が公開している解説では、吸音とは「部屋の中の音の反響・響きを整えるもの」であり、防音(=外部への音漏れを防ぐこと)そのものではない、とはっきり説明されています。実際に、ある防音会社の記事は「吸音は防音しない」というタイトルをつけているほどです。

隣の部屋や外への音漏れを減らしたい場合に効くのは、主に「遮音」(音を跳ね返して外に通さないこと)だそうです。吸音材だけを壁に貼っても、部屋の中の音の聞こえ方は変わりますが、隣室への音漏れの大きさ自体はあまり変わらない、と考えておいたほうが安全なようです。

DJの音量、何dBまでなら大丈夫?

環境省が示す生活騒音の目安

環境省「一般環境騒音について」は、生活騒音に関する資料を公開しています。複数の情報源が引用している環境省の「騒音に係る環境基準」によれば、「専ら住宅用の地域」における環境基準は、昼間(6時〜22時)は55デシベル以下、夜間(22時〜6時)は45デシベル以下とされています(東京都環境局「生活騒音」)。

なぜ「〇dBなら絶対安全」とは言えないのか

ここで注意したいのは、この数値はあくまで「地域全体の環境の質」を評価するための環境基準であり、個人の部屋から出る生活音・DJの音量を直接取り締まる法律上の基準ではない、という点です。マンションで発生する騒音そのものを法的に規制する全国共通のルールがあるわけでもありません。

実際にどこまでの音が「迷惑」と感じられるかは、時間帯、建物の構造、隣の部屋との距離、そして音が低音か高音かによっても大きく変わるようです。ですので、この記事でも「〇dB以下なら絶対に大丈夫」という断定はしません。あくまで「一つの目安として、こういう数値が公的に示されている」という参考情報として捉えてください。

今日から実践!お金をかけない対策の順番

調べてみると、費用や手間が少ないものから試していくのが良さそうだったので、その順番で紹介します。いきなり高いグッズを買う前に、まずこの順番で試してみてください。

①ヘッドホンで練習する

一人で練習するだけなら、実はヘッドホンだけでもかなりのことができるようです。調べてみると、DJコントローラーには、スピーカーに送る音(マスター音声)をヘッドホン側でも確認できる仕組みが用意されているとのことでした。

ちなみに、私自身も自宅で一人練習するときは基本的にヘッドホン中心です。スピーカーを一切使わなくても、曲の繋ぎ方の練習はできます。

音が出ない・ヘッドホンでの音の確認方法について詳しくは、以前の記事「DJで音が出ない時の原因と直し方」でも解説していますので、あわせてご覧ください。ヘッドホン自体の選び方は「DJヘッドホンの選び方|初心者が失敗しない5つのポイント」で詳しく紹介しています。

②練習する時間帯を考える

環境省の環境基準でも、夜間(22時〜6時)は昼間より厳しい数値が示されていることからも分かる通り、夜は周囲への配慮がより重要になる時間帯という考え方は共通しているようです。

ただし、「22時以降は絶対にDJをしてはいけない」という全国共通のルールがあるわけではありません。地域の条例や、住んでいるマンション・アパートの管理規約、賃貸契約の内容によって扱いが異なる可能性があるため、「夜は特に配慮する」という意識を持ちつつ、自分の住環境のルールも確認しておくと安心そうです。

③スピーカーの音量とEQの低音を見直す

スピーカーを使う場合、まず音量そのものを見直すのはもちろんですが、EQ(曲の低音・中音・高音のバランスを調整するつまみ)のLOWや、サブウーファーの音量を少し控えめにするのも一つの方法のようです。先ほど触れた通り、低音は振動として伝わりやすい性質があるため、音量はそこまで変えなくても、低音だけ少し絞ることで体感的な響き方が変わることがあるとのことでした。

ただし、これは「低音を下げれば苦情が必ずなくなる」という保証ではありません。あくまで対策の一つとして捉えておくのがよさそうです。

④スピーカーの置き場所を変える

スピーカーを床や棚に直接置いている場合、そこから振動が伝わりやすくなるそうです。壁や床から少し離す、直置きを避けるといった置き方の工夫だけでも、対策としての意味があるとのことでした。この後で紹介するインシュレーターなどのグッズも、基本的にはこの「置き方」を改善するための道具のようです。

建物のタイプで対策は変わる?

木造・軽量鉄骨アパートの場合

一般的に、木造や軽量鉄骨造の建物は、鉄筋コンクリート造に比べて音や振動が伝わりやすいとされています。実際にDJ向けの防音対策を詳しく調べたブログでは、「軽量鉄骨の物件では、常識の範囲内のテレビの音量でも不動産屋から連絡が来た」という体験談が紹介されていました。

鉄骨・RCマンションの場合

鉄筋コンクリート(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)は、木造・軽量鉄骨に比べると音や振動が伝わりにくいとされています。DJ用途の物件探しという観点では、RC造・SRC造を勧める情報も見られました。

戸建ての場合

戸建てだからといって油断はできないようです。隣の家との距離が近い場合は、対策をしていないと振動が伝わりトラブルに発展するケースもあると紹介されています。

「RCだから安心」と言えない理由

ここは今回調べていて特に意外だった点です。楽器店大手が電子ドラムの防音について解説した記事では、RC造・角部屋・さらに下の階が駐車場という、条件としてはかなり有利なはずの部屋でも、実際に隣室から苦情が入った実例が紹介されていました。振動は下だけでなく、横や上にも伝わっていくためだそうです。

つまり、「RC造だから何をしても大丈夫」とは言えないようです。建物の構造は音・振動の伝わりやすさに影響する一つの要素ではありますが、隣接する部屋との距離やスピーカーの設置方法など、他の条件と組み合わせて考える必要がありそうです。

DJを始めるのにスピーカーは必要?

DJ初心者が特に気になるポイントだと思うので、シーン別に調べたことを整理してみます。結論から言うと、「DJを始めるなら必ずスピーカーを買わなければいけない」というわけではなさそうです。

一人で練習するだけなら

先ほど触れた通り、ヘッドホンだけでも十分に練習できるようです。曲の繋ぎ方やキューの使い方など、基本的な操作の練習であればスピーカーがなくても進められます。

家族に少し聞いてもらいたいなら

音量を絞ったうえで、設置場所を工夫すれば、小さめのスピーカーで対応できる範囲も広がりそうです。この場合も、まずは①〜④で紹介した「お金をかけない対策」を先に試すのがよさそうです。

友人を呼んで練習・パーティーをするなら

人数が増え、盛り上がってくると、どうしても音量が大きくなりがちです。このあたりから、振動対策や時間帯への配慮がより重要になってくるようです。

将来イベント・現場でのプレイを考えているなら

ここは誤解されやすいのですが、将来的にクラブやイベントでプレイしたいからといって、自宅の練習でも同じような大音量を出す必要はなさそうです。現場での音量調整は現場の機材・環境で身につくものであり、自宅練習の目的とは切り分けて考えて良さそうです。

悩み別に考える、防音グッズという選択肢

ここまでの対策を試したうえで、それでも気になる場合に検討する選択肢を調べてみました。「これを買えば解決する」というものではなく、まず「自分が何を解決したいのか」を整理してから検討することをおすすめします。

こんな人は検討してみてもいいかもしれません

  • スピーカーの振動が床に伝わるのが気になる → 防振マット・インシュレーター
  • 窓からの音漏れが気になる → 防音カーテン
  • 部屋の響きを抑えたい → 吸音パネル
  • 本格的に音を出したい → 簡易防音室・防音ブース

①振動が気になる場合:防振マット・インシュレーター

スピーカーを床や棚に直接置いている場合、振動がそのまま伝わってしまうことがあります。防振マットや防振ゴム、インシュレーターなどは、スピーカーから設置面へ伝わる振動を抑える目的で使われます。ただし、空気を伝わる音漏れそのものを防ぐものではありません。商品によって構造や対応用途が異なるので、オーディオ・楽器用途に対応しているかを確認して選ぶとよさそうです。

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②窓からの音漏れが気になる場合:防音カーテン

窓からの音漏れが気になる場合は、防音カーテンを選択肢の一つとして検討できます。ただし「防音」という名前がついていても、製品によって性能や構造は異なるようです。厚さだけで判断せず、メーカーが遮音・吸音のどちらを目的に設計しているか確認したほうがよさそうです。

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なお「防音マット」という商品もありますが、前述の「防振マット」と名前が似ているため注意が必要です。防音マットは主に床面の音の伝わりを抑えることを目的とした製品で、振動対策に特化したインシュレーター・防振マットとは設計の考え方が異なる場合があるようです。どちらも「これ一つで完璧に音漏れ・振動がなくなる」というものではなく、商品ごとに何を目的として作られているか、購入前によく確認したほうが良さそうです。

③部屋の響きが気になる場合:吸音パネル・吸音材

吸音材は主に部屋の中の音の聞こえ方を整えるためのもので、防音(隣室への音漏れを防ぐこと)そのものではありません。隣室への音漏れ対策が目的であれば、吸音材だけでは目的とずれてしまう可能性があります。それでも「部屋の響きを整えたい」という目的であれば、選択肢になりそうです。壁に貼るタイプ、置くだけのタイプなどがあります。

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④本格的に音を出したい場合:簡易防音室・防音ブース

①〜③のような比較的手軽な対策を試しても音漏れが気になる場合や、自宅である程度の音量を出してDJをしたい方には、簡易防音室・防音ブースという選択肢もあります。

ただし、これは誰にでも必要なものではありません。製品によって防音性能・大きさ・重量・価格などが大きく異なり、高額になる場合もあります。設置スペースが必要になるほか、賃貸住宅の場合は設置場所・床の耐荷重・管理規約や契約内容なども事前に確認しておく必要があります。また、「防音室を設置すれば音が完全に漏れなくなる」というものでもありません。

本格的な防音を検討する場合は、まずはメーカーの製品情報を確認したり、必要に応じて防音を専門に扱う業者に相談したりするのがおすすめです。

トラブルになる前に確認しておきたいこと

技術的な対策とあわせて、暮らし方・ルールの面からも確認しておきたいことを調べてみました。

マンション・アパートの管理規約を確認する

マンションやアパートによっては、管理規約や使用細則の中で、楽器演奏や生活音に関する取り決めがある場合があるそうです。物件によって内容はさまざまなので、断定はできませんが、自分が住んでいる建物にどのようなルールがあるか、一度確認しておくと安心かもしれません。賃貸の場合は契約書の内容もあわせて確認しておくとよさそうです。

隣室・上下階との位置関係を意識する

角部屋かどうか、上下に部屋があるかどうかといった間取り上の条件も、音や振動の伝わり方に関係するようです。自分の部屋がどのような位置関係にあるかを把握しておくと、対策の優先順位を考えるヒントになりそうです。

苦情が来る前にできる配慮

「近隣に事前に一言伝えるべきか」については、住んでいる建物の状況や人間関係によっても適切な対応が変わってくるため、一律に「必ず伝えるべき」とは言い切れません。まずは音量・時間帯への配慮、振動対策を行ったうえで、もし苦情があった場合は感情的にならず、冷静に状況を確認するのが良さそうだ、というのが今回調べて感じたことです。

まとめ

今回この記事を書くために調べてみて、正直、僕自身も知らなかったことがいくつもありました。最後に、マンション・アパートでDJを楽しむ上でのポイントを振り返ります。

  • 「音漏れ」と「振動」は別の問題で、対策の方向性も異なる
  • 吸音材は部屋の中の響き対策であり、音漏れ対策そのものではない
  • 「〇dBなら絶対安全」「RCだから絶対大丈夫」という断定はできない
  • まずはヘッドホン・時間帯・音量・設置場所など、お金をかけない対策から
  • スピーカーは必須ではなく、練習の目的に応じて考えればいい
  • 防音グッズは「何のための対策か」を理解したうえで検討する

一つずつ試していけば、マンション・アパートでも自宅DJは十分楽しめそうです。同じように不安を感じている方の参考になれば嬉しいです。DJ機材の選び方から見直したい方は「DJ初心者が最初に買うもの完全ガイド」も参考にしてください。DJの始め方全体をまとめて確認したい方は「自宅DJを一生モノの趣味にするロードマップ」もあわせてどうぞ。

ではまたっ!!

参考にした情報源

なお、AlphaTheta(旧Pioneer DJ)・Algoriddim(djay)等のDJ機材・DJソフトメーカーからは、近隣への騒音・振動配慮に特化した公式ガイダンスは確認できませんでした。この分野については、上記のような防音専門会社・音楽機材専門メディアの情報を中心に、今回調べた内容をまとめています。

本文中「私(宇奈月)の場合は」等の記載は、DJ宇奈月個人の経験であり、環境省・専門会社等の公式情報とは区別して記載しています。

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